【静岡(清水)のサッカーの歴史】④清水エスパルスの歴史【後編】~挫折と経験を乗り越えて~

サッカーの清水❞」

元祖ホームタウンの旧清水市に、至るところに掲げられている誇り…

サッカーの町❝清水❞は、エスパルスの存在なくしてあり得ません!

そんな清水エスパルスの軌跡を一緒に振り返りましょう!!

最近の清水エスパルスの戦績はどうなっているのか?

本記事を読めばその理由が分かります!

本記事の結論

・J1低迷期に加え、2回の J2降格を経験する

・2024年J2優勝を果たし、2025年シーズンはJ1へ

清水エスパルスの歴史【後編】

クラブ創設時からJリーグの主役として歩んできた清水エスパルス…

優勝も経験するなど、確かな歩みを刻んできました。

しかし、第一線で居続けることは難しいもの…。

清水エスパルスも例外ではありませんでした。

①2005年 クラブ史上最悪の順位を3年連続更新

2003~2005年にかけて、リーグ戦におけるクラブ史上最悪の順位を3年連続で更新することに…

2003年 年間11位
2004年 年間14位
2005年 年間15位

ただ、2005年シーズンから指揮を執る長谷川健太監督の下、チームは確実に成長を見せました。

シーズン後に行われた天皇杯は決勝まで進み、準優勝という結果を残しました!

また、2005年シーズン終了時にはクラブの一時代を築いた選手が引退することになります。

❝ミスターエスパルス❞として背番号10を背負ってファンに愛された、澤登正朗選手です!

2005年はエスパルスで最も愛された男がピッチを去った年でもあったのです。

クラブはJ1で戦うも低迷が続く

②2008年 3年連続でトップ5入りを果たす

長谷川健太監督2年目以降は、低迷期を抜けて躍進を果たします!

2006年 年間4位
2007年 年間4位
2008年 年間5位

リーグ戦において、3年連続でトップ5入りを果たすのです!!

上位で戦い続ける自信を植え付けた3年間であったといえるでしょう。

ちなみに、2009年はトップ5入りは叶わずも年間7位

FWとして活躍を続けた岡崎慎司選手は、日本代表のエースとして躍進を果たしました!

3年連続トップ5入り!岡崎慎司選手は日本代表のエースに!

③2013年 スタジアム名を現在の❝アイスタ❞に変更

Jリーグ開幕当初より使用しているホームスタジアムの日本平運動公園球技場

この年、「アウトソーシングスタジアム日本平」から「IAIスタジアム日本平」へスタジアム名称が変更になりました。

「IAIスタジアム日本平」通称❝アイスタ❞として、今なおファンに愛されています!

日本平スタジアム(1995年-2009年)
アウトソーシングスタジアム日本平(2009年-2013年)
IAIスタジアム日本平(2013年-現在)

④2015年 クラブ史上初のJ2降格

1993年のJリーグ開幕から23年、ついにこの日がやってきてしまいました…

2015年、クラブ史上初のJ2降格を味わうことになります!

この年から復活した2ステージ制で、エスパルスは1stステージ最下位に終わります。

2ndステージでの巻き返しを図るも、サポーターの願いも虚しく2ndステージで17位年間順位も17位…。

オリジナル10として躍進して長年守ってきたJ1から舞台を移し、翌シーズンは22チームが集まるJ2という厳しい舞台で戦うことになったのです。

2015年にクラブ史上初のJ2降格

⑤2016年 1年でJ1復帰を果たす

初めて迎えるJ2は、アウェイでは着実に勝ち星を重ねるも、ホームでは得点を奪えず勝利できない状況が続きます。

ホーム初勝利は第10節金沢戦。勝利時にアイスタで行う❝勝ちロコ❞は、昨季J1の1st第14節川崎F戦以来、実に335日もの歳月を要したのです。

そんな苦しい状況もあり、エスパルスがJ1への自動昇格圏である2位以上を果たすには、残り9試合の勝利が絶対条件となってしまいました。

暗雲が立ち込める中、ここから怒涛の連勝街道を走ります!!

8連勝で勝ち点を重ね、最終節を残して念願の自動昇格圏の2位に浮上!

迎えた最終節、アウェイ徳島戦に約4000人のエスパルスサポーターが駆けつける中、2-1で見事勝利

終盤の9連勝で昇格圏の2位をキープし、見事1年でJ1復帰を果たしたのです!

自動昇格圏の2位を掴み、1年でJ1復帰

⑥2018年 一桁順位の8位でfinish

J1復帰後1年目は14位と、最終節まで残留争いを演じたエスパルス…。

しかし、2018年は違いました!

FWとして得点を量産した北川航也はシーズン中に日本代表に選出され、一気に日本を代表する選手へと飛躍を遂げます!

さらには、ドウグラス、北川航也、金子翔太の3名が二桁得点を達成

エスパルスで二桁得点者が3人生まれるのは実に20年ぶりの快挙だったのです!

チームとしても、川崎Fの57得点にあと1点と迫る56得点と、2位タイの得点力でシーズンを締めくくりました。

シーズン順位は一桁順位である8位でフィニッシュと、J1でエスパルスが存在感を示したシーズンとなりました。

J1の中で2位タイの得点力で8位と躍進!

⑦2020年 新エンブレムとロゴ

2020年に清水エスパルスの体制が大きく変化しました。

新監督の就任だけでなく、プロ野球ロッテの社長だった山室晋也社長が就任し、C大阪などで監督や強化部長を務めた大熊清GMもクラブに加わり、クラブの三役が一新されたのです。

さらにエンブレムとロゴが変更されることになり、新しい時代への幕開けとなりました!

ちなみに、2020年シーズンに新型コロナウイルスが猛威を奮ってリーグ戦開幕がずれ込み、昇降格なしの異例のシーズンとなりました。

エンブレムとロゴを一新し、新体制へ

⑧2022年 クラブ30周年を迎えるも2度目のJ2降格

もう二度とJ2には戻らない…。

そんな思いも虚しく2022年シーズンは17位で二度目のJ2降格を迎えます…。

この年、J1得点王のサンタナ日本代表守護神の権田修一を擁しながら、クラブ創設30周年という節目のシーズンにまさかの結末となりました。

山室晋也代表取締役社長のシーズン後のメッセージを紹介します。

「この結果を真摯に重く受け止め、今シーズンのみならず、ここ数年続いている低迷の原因追究に努めます。それはチームだけでなくクラブ全体として改めて見つめ直して参ります。来シーズンはJ2での戦いとなりますが、強い意志のもと変革し、皆様の信頼を取り戻すべく精進いたします。そして必ずや1年でのJ1復帰を果たし、強いエスパルスを復活させます。」

2022年クラブ30周年の節目に、2度目のJ2降格

⑨2023年 最終節とプレーオフ決勝でJ1復帰を逃す

2023年は後味の悪い悔しいシーズンとなりました。

開幕から5試合連続ドロー、第6節・第7節に連敗したところで、ゼ リカルド監督に代わり秋葉忠宏コーチが監督に就任

そこからは戦績はV字回復!第35節地点で自動昇格圏の2位に立ったのです!!

しかし、勝てば自動昇格となる最終節の水戸戦で1-1のドローとなり、自動昇格圏の2位から4位に転落…。

国立競技場で開催された東京Vとのプレーオフ決勝では、後半アディショナルタイムまでリードを守り続けるも、残り3〜4分というところでPKを献上して1-1で終了

これで3位の東京VにJ1昇格を奪われ自力昇格の可能性を二度も逃す悔しい結果となったのです。

何回負けて泣いてるんだと。これをしっかり心に刻んで、これからのフットボール人生をどう過ごすのか。自分がどうなりたいのか。オフシーズンに一人一人がしっかりと見つめ直して考えたい。」

プレーオフ後の秋葉監督のメッセージです。

秋葉監督のこの言葉を出発点にして、翌年頼もしいエスパルスが復活を遂げることになるのです!

最終節とプレーオフで勝ち切れず、1年でのJ1復帰を逃す

⑩2024年 J1復帰とホームで決めたJ2優勝

2年連続のJ2で迎えた2024年シーズン…。

ホームでは無類の強さを発揮し、第35節山形戦で敗北を喫するまではホーム無敗を継続

しかし、鬼門となるアウェイでは勝ち切れない試合がちらほら…。

そんな中、第36節アウェイでの栃木SCとの一戦で1-0で勝利を収め、自動昇格圏内である2位以上を確定させ、3年ぶりのJ1復帰を果たすのです!

そしてホームで迎えた第37節いわきFCでも1-0で勝利し、初のJ2優勝に輝いたのです!!

前回エスパルスが優勝を果たしのは2002年スーパーリーグ。

リーグ戦優勝となると、1999年J1リーグ2ndステージまでさかのぼります。

そして、ホームであるアイスタで優勝を決めてシャーレを掲げたのは、初めてとなる快挙だったのです!!

ホームでJ2優勝を果たし、3年ぶりのJ1へ

まとめ:低迷期、新体制、2度のJ2降格、J2優勝、そして…

さあ2025年、J1でのシーズンが始まります!

2年連続のJ2を過ごしたことで経験できた優勝…。

これまでの苦労や経験がクラブの蓄積となり、強いエスパルスが戻ってくることを期待しましょう!!

最後に。

「サッカーの町“清水“」

静岡や清水と聞くと誰もがサッカー処をイメージするほど、この地にはサッカーが根付いていました。

サッカー熱が全国に広まっていくにつれ、他県のレベルも上がり、昔ほどサッカーの町という認識はなくなっています。

しかしそれでも、清水エスパルスを頂上に、清水エスパルスユースやジュニアユース、静岡学園を筆頭とする高校サッカー、藤枝順心高校を筆頭とする高校女子サッカー、数多あるクラブチームやスポーツ少年団など、静岡のサッカーの裾野は非常に広いです。

サッカー人口の増加、そしてサッカー熱の拡大が、静岡の町を盛り上げ、清水エスパルスの強化にもつながると信じて、微力ながら本ブログでも静岡のサッカー熱の機運を高められるように発信していきます!

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